愛と・・・・、哀しみと・・・・。

作品はシェイクスピアの「タイタス・アンドロニカス」


人肉をたべるとか復讐するとか強姦するとかいったどろどろした残酷な復讐劇。


実は昨年から秋は喜劇と思ってましたので…。
ASCの秋の公演が「タイタス・アンドロニカス」に決まった時はショックでした。
作品として「タイタス」は異端に思えて、かなりとまどってしまって。



それにしてもシェイクスピアは何故、この「タイタス・アンドロニカス」を書いたのでしょう。



私の好きな「ハムレット」も復讐劇です。
主人公は愛ゆえに悩み葛藤し傷つき、大切な恋人を失いながらも、父を殺した伯父に復讐し、命を落とす。
世界中で愛されている美しい物語です。


シェイクスピアはこの「ハムレット」と同じように、「タイタスアンドロニカス」も命をかけて書きました。


何故? 


何度も何度も本を読んでるうちに、ローマという時代に戦争に巻き込まれながらも一生懸命生きた人たちを、そこに見ることができました。

登場人物一人一人の愛と哀しみが時を越えて存在しました。

そしてそこには寒さに震えながらペンをとる、孤独なシェイクスピアの姿がありました。



演劇の力ってすごいと思ってます。


菊地先生演出の「双の会」の「祈り」は力強く、生命力あふれる舞台で勇気をたきさんいただきました。


「子供のためのシェイクスピアカンパニー」の「夏の夜の夢」では本当に夢のように楽しいひとときを過ごすことが出来ました。



そして「タイタス・アンドロニコス」は今、私に新たな可能性を与えてくれています。



彩乃木代表はどんな演出で深い愛を伝えるのでしょうか。

ASCが一団となってどんな舞台を創りあげるのでしょうか。

大変だけどふんばります。

(その前に「アンダンテ」もふんばらなければ)



めぐりあえて良かったです。そう思えるまでに少し時間がかかりましたが。

作品はシェイクスピアの「タイタス・アンドロニカス」